歴史・想い

羊匠亭の歴史とルーツ

北海道遺産に認定され、日本の郷土料理100選にも選ばれた「ジンギスカン」と、
羊匠亭の歴史・ルーツについてお話しします。

わたしたちの想い

羊匠亭は60年以上羊肉と共に歩んできた歴史を、焼肉スタイルのジンギスカン専門店として提供しております。
平和園が、培ってきた羊食文化を、多くの方に味わって欲しいという想いから誕生したお店です。専門店だからできるマトンとラムの厳選部位メニュー、希少価値のある道産羊のホルモン。
そして羊肉を活かした逸品と北海道を感じさせる料理を提供していきます。
ここだからこそ味わえる羊肉を歴史と共に堪能して頂ければ嬉しく存じます。

北海道の写真
タイルモチーフの画像と羊匠亭の歴史にまつわる写真

01- 知る人ぞ知る第3の羊肉味付け

1950年代滝川や札幌で羊肉を提供する多くの飲食店が創業しま した。羊肉のにおいを消すためタレに付け込んだ「先付け」スタイルと、素焼きした羊肉を付けダレに付けて食べる後付けスタイルの2つが主流と言われてきました。しかしもう一つの味付け方法が同じ1950年代に帯広十勝で生まれ羊食文化の一つとして定着していることはあまり知られていません。
それはもみダレ+付けダレの両付けスタイルです。1957年創業 のジンギスカン白樺さんや1959年創業の平和園もこのスタイル です。

02- 両付けスタイルの味

なぜ両付け(もみダレ+付けダレ)スタイルが誕生し、十勝地域で食べ続けられてきたのか?肉を焼く行為は私たち人間が最初に生み出した原始時代から続く調理法で、DNAに深く刻まれています。
さらに日本人は昔からウナギのかば焼きを食しており、あの甘辛いタレが香ばしく焼けるにおいや味は多くの人々に好まれてきました。帯広名物豚丼もその一例でしょう。そしてここに焼肉のルーツが絡み合うのです。
戦後、ホルモン焼きから独自の進化をし、焼き肉料理として生活に根付いてきた歴史がありますが、その特徴のもみダレ+付けダレが多くの人に好まれてきたからでしょう。そしてその「付けダレ」が日本で生まれたことはあまり知られていません。
これは戦後間もないころ創業した大阪の老舗焼肉店が始めたもので、実は平和園のルーツもその当時の大阪にありました。焼肉スタイルの両付け(もみダレ+付けダレ)をいち早く創業の地である帯広十勝に持ち込めたのもそのためです。

平和園の写真
平和園の写真

03- なぜ牛肉でなく羊肉(ジンギスカン)?

平和園創業の昭和30年代は今とは環境が大きく違っていました。
当時の北海道では、北海道農政部データによると昭和33年緬羊飼育頭数は239,000頭、統計局データによる昭和35年肉用牛の飼育頭数は3,290頭となっていました。
当時の主流は乳用牛(昭和35年182,810頭)で、肉用牛の飼育頭数は少なかったのです。
牛肉=乳牛のものは乳くさいと言われ、牛肉を食べる習慣は見られませんでした。そこで平和園は緬羊に目を付け提供を始めました。

04- マトンロールと一頭買い

当時の羊肉(ジンギスカン)はマトンロールが主流でした。小さな個体を効率良く食肉用として加工流通させるため臭みの原因となる余分な脂やスジもそのままにロール状に巻き、「マトンロール」として冷凍し、提供されていました。オールドシニアの皆様のなかで、羊肉(ジンギスカン)と言えばマトンロールを思い出す方は多いと思います。
これに対し平和園はマトンを一頭買いし手作業で部位ごとに切り分け、余分な脂やスジを取り除き提供しはじめたのです。
焼肉のルーツをもつからこそ肉をさばく技術があり、手間はかかりますがより美味しく提供することを心掛けてきたのです。これを60年以上続けております。今では多くのジンギスカン専門店が手切りをし、マトンロールは使っていませんが、平和園のように60年以上続けている店はほとんどないと思います。

羊肉の写真
羊匠亭の固執の写真

05- ジンギスカン鍋と焼網スタイル

ジンギスカン鍋の発祥は諸説ありますが、緬羊が国策として奨励された大正から昭和初期には誕生したという歴史があります。その背景にスキヤキ鍋の応用から誕生したという見方はどうでしょうか。なぜなら明治大正までは肉を食べるというのは「牛鍋(スキヤキ)」だったからです。
日本料理の基本は煮炊きすることです。文明開化で肉を食べるようになったら、やはり「鍋」で煮炊きし食したのでしょう。
戦後高度成長を経て日本は豊かになり海外の食文化や食習慣が多く取り入れられ、独自の進化をしてきました。スキヤキやしゃぶしゃぶも良いが焼肉も良い、というのもその一例でしょう。
ジンギスカン鍋で食す羊肉も良いですが、焼肉網で食べる羊肉(ジンギスカン)も一度試してみてはいかがでしょうか。

06- マトンとラム

ジンギスカンの食文化はラムではなくマトンから始まりました。もともと羊毛採取が目的ですので、成長させ、親羊として飼育し、毛を刈り取る必要がありました。ですから仔羊ではなく親羊(マトン)が食肉として流通していたのでしょう。
2000年代のジンギスカンブームもあり、ラムの美味しさ=やわらかく臭みが少なく食べやすい、に目覚めた人も多いと思います。だからこそジンギスカンの原点であるマトンの良さにも気付いてほしいと思います。
肉本来の味わい深さや羊肉(ジンギスカン)の奥深さを歴史とともにぜひ堪能していただければと思います。

マトン赤白の写真